レジデンシー・東北

①プログラム責任者の挨拶

坂戸慶一郎
(津軽保健生活協同組合 健生黒石診療所 所長)

【プログラム責任者挨拶】

東北地方は、もともとの医師不足に加え、震災を契機として医療過疎がさらに進行してきました。
私たちのプログラムは、そうした地域の現実の中で、地方都市およびその周辺市町村にある医療福祉生協の医療施設を基盤として形成されています。

本プログラムでは、

  • 日本専門医機構 総合診療専門研修プログラム
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 新家庭医療専門研修プログラム
  • 日本在宅医療連合学会 専門研修プログラム

といった、複数の専門研修を実施しています。

私たちが目指すのは、
EBMや予防医療を大切にし、確かな臨床能力を備えながら、地域の暮らしや背景に目を向けられる医師です。
都市部から過疎地域まで、多様な現場において、非選択的な外来診療・在宅診療・保健予防活動をバランスよく担える、家庭医療専門医に必要なコンピテンスの獲得を目標としています。

日々の診療の中での「振り返り」を大切にしつつ、月2回のWebミーティングを軸に、指導医と研修医が対話を重ね、学びを深めていく教育体制づくりに努めています。

東北の地で、地域医療の現場に身を置きながら、総合診療を本気で学んでみませんか。
まずは見学からでも大歓迎です。
共に学び、歩んでいく仲間を、心よりお待ちしています。

  1. ② プログラム正式名
    家庭医療学開発センター(CFMD)総合診療 専門研修プログラム・東北(略称:CFMDレジデンシー・東北)

  2. ③ プログラム基幹施設
    津軽保健生活協同組合 健生黒石診療所

  3. ④ 津軽保健生活協同組合 後期研修ページ
    https://www.kensei-hp.jp/medi/residency/senior.html

アドミッションポリシー

レジデンシー東北アドミッションポリシー

CFMD 家庭医療学レジデンシー・東北は、多くの研修サイトをローテートしながら複数の総合診療のロールモデルと出会い研修を積むことができる研修体制を整備しています。また、診療所における研修の期間も長く、都市部と郡部の個性豊かな診療所での経験を積むことが可能です。このようにユニークかつ優れた総合診療専門医養成プログラムで学び、あらゆる舞台でリーダーとして活躍できる人材を育成します。

本プログラムでは、以下の要件を満たし、かつ求める人物像に合致する方を募集します。

1.必須要件

定員:1学年 6 名

【総合診療専門研修プログラム】
原則として2年間の厚生労働省指定の初期臨床研修を修了(見込み)した医師
【新・家庭医療専門研修プログラム】
原則として2年間の厚生労働省指定の初期臨床研修を修了(見込み)した医師※
総合診療専門医を取得(見込み)した医師
※総合診療専門研修プログラム研修も新・家庭医療専門医の研修としてカウントされますので、初期研修終了後、最短4年間で両方の専門医を取得できます。

2.求める人物像
本研修プログラムでは、指導医が日々の研修をしっかりとサポートしていきます。

そのうえで、診療や研修の中で感じた疑問や気づきを大切にしながら、少しずつ学んでいこうとする姿勢を大切にして頂きたいと思います。

総合診療専門医は、患者さんやご家族、地域と向き合いながら診療を行う医師です。

医師としての倫理観や説明責任を大切にしつつ、総合診療医としての専門性を、研修を通して徐々に身につけていくことを目指します。

また、ワークライフバランスを大切にしながら、無理のない範囲で自己研鑽を続けていくことや、関心に応じて教育や学術活動に触れていくことも、研修の中で経験していただければと思います。

本研修プログラムでの学びを通して、修了時には、標準的で安全な医療を提供できること、疾病の予防にも目を向けられること、そして将来、地域や医療の現場に何らかの形で貢献できる医師へと成長していくことを、私たちは大切にしています。

研修の中で悩み、考え、仲間や指導医と対話を重ねながら、一歩ずつ成長していくことを、私たちは全力で支えます。

このアドミッションポリシーは、CFMDが目指す「未来の家庭医療のリーダーを育む」というミッション、「東北地方のへき地・被災地を含む医療機関で家庭医療を学ぶ」というメッセージ、そしてCFMD東北の価値観や研修の特徴を反映したものです。

プログラム紹介

 研修目的 

【プログラムの理念・目標】

  1. 医師としてEBMや予防医療を重視したよく訓練された臨床能力をもち、地域保健医療活動への参画を重視する視点を身につけ、都市部~過疎地域の診療所において、非選択的な外来医療、在宅診療、保健予防活動をバランスよくおこなえる家庭医療専門医に必要なコンピテンスを獲得すること。特に、元々の医師不足を背景とし、被災によって医療過疎が進行した東北地方で、地域のニーズに合わせたプライマリ・ヘルス・ケアを提供できる能力を身に付ける。
  2. 指導医・研究者として学習者中心の臨床教育を実施できるようになる。また、臨床疫学、行動科学、地域指向性プライマリ・ケアに関する研究や実践の基礎的能力をもち、地域の健康問題に対して科学的な視点でアプローチできる。
  3. 生涯学習者として自己決定型学習を実施できる。 常にアップ・トゥ・デイトな情報にアプローチでき、EBMを実施しつつ、反省的実践家としての家庭医らしい生涯教育をおこなうことができる。さまざまな地域プロジェクトにかかわり、リーダーシップを発揮することができる。
  4. 仲間として常に協同で学び、チームの一員としてその責任と役割をはたすことができる。
  5. 医療生協の発展に寄与するとともに、地域との様々な協同をすすめ、さらに世界の地域医療に貢献することができる。
  6. 健康観・公平・正義などの価値観を涵養し、住民の主体形成への支援的かかわりができる。

 カリキュラム概要 

総合診療専門研修(日本専門医機構)

  1. 総合診療専門研修Ⅰ(外来診療・在宅医療中心)6ヶ月以上
  2. 総合診療専門研修 Ⅱ(病棟診療中心)6ヶ月以上(1.2.は合計で18ヶ月以上)
  3. 内科 6ヶ月(2024年度までは12か月)
  4. 小児科 3ヶ月
  5. 救急科 3ヶ月
    (他に選択研修として、整形外科、産婦人科も可)
領域総合診療 I総合診療II内科救急科小児科選択
研修期間6~12ヶ月6~12ヶ月6ヶ月3ヶ月3ヶ月6ヶ月36ヶ月

※新家庭医療専門医(日本プライマリ・ケア連合学会)と連動可能です。
初期研修終了後、最短4年間で両方の専門医を取得できます。

【基幹施設】
津軽保健生活協同組合
健生黒石診療所 (青森県黒石市)
https://www.tsugaru-health.coop/clinics_kuroishi.html

【連携施設】
■ 津軽保健生活協同組合
健生病院・健生クリニック(青森県弘前市)
https://www.kensei-hp.jp/

健生病院インスタグラム 
https://www.instagram.com/tsugaru_kensei/

■ 青森保健生活協同組合
あおもり協立病院・協立クリニック(青森県青森市)
https://www.aomori-h-coop.com/kyoritsu/

■ 八戸医療生活協同組合
八戸生協診療所(青森県八戸市)
https://www.hachinohe-iryou.jp/publics/index/84/

■ 盛岡医療生活協同組合
川久保病院(岩手県盛岡市)
https://www.kawakubo-hos.jp/

さわやかクリニック(岩手県岩手郡岩手町)
http://sawayaka-c.net/

■ 医療生活協同組合やまがた
鶴岡協立病院(山形県鶴岡市)
http://y-mcoop.com/

■ きらり健康生活協同組合
上松川診療所(福島県福島市)
http://www.kirari-hcoop.com/medical/index.html

■ 福島医療生活協同組合
医療生協わたり病院(福島県福島市)
http://watari-hp.jp/watari/index.html

■弘前大学医学部附属病院(救急科)

 ローテーション例 

ローテ―ト例(連動型)

 4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月
1年次内科
健生病院/あおもり協立病院/川久保病院/わたり病院
2年次総診(家庭同時)小児科救急
健生病院/あおもり協立病院/川久保病院/わたり病院健生病院/川久保病院/鶴岡協立病院/わたり病院健生病院/弘前大学医学部附属病院
3年次総診(家庭同時)
健生黒石診療所/健生五所川原診療所/八戸生協診療所/さわやかクリニック/上松川診療所
4年次家庭
健生黒石診療所/健生五所川原診療所/八戸生協診療所/さわやかクリニック/上松川診療所

①総合診療(診療所)重点型

1年次

4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月
研修領域総合診療(12ヶ月)
研修施設健生石黒診療所

2年次

4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月
研修領域総合診療(6ヶ月)内科(6ヶ月)
研修施設あおもり協立病院健生病院(総診病棟)

3年次

4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月
研修領域選択(6ヶ月)救急科小児科
研修施設連携施設より選択健生病院健生病院

②総合診療(病院)重点型

1年次

4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月
研修領域総合診療(12ヶ月)
研修施設あおもり協立病院

2年次

4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月
研修領域総合診療(6ヶ月)救急科小児科
研修施設健生石黒診療所健生病院健生病院

3年次

4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月
研修領域内科(6ヶ月)選択(6ヶ月)
研修施設あおもり協立病院連携施設より選択
 地域連携・地域住民との連携 

医療福祉生協が行なってきた地域住民参画型の保健予防活動等のヘルスプロモーション活動により地域住民のネットワークを活かした取り組みができる。
行政や地域の健康講話や学習会等に参画することで、日頃から行政・地域との連携を図っている。
近隣の医療機関、介護福祉施設等との協議やカンファレンス等により、多職種と日常的な連携をとっている

 研修内容や特色

1.【Horizontal Curriculum】
地域に貢献できる家庭医となる観点から以下の内容を3年間のプログラムを通じて一貫して実施する。 診療所における継続外来・在宅診療(one-day back) レジデント・デイ(1ヶ月の振り返りとClinical Jazz) レジデント・セミナー(家庭医療のコアとなる領域の集中セミナー) プロジェクト・ワーク(プライマリ・ケア領域に関する研究プロジェクトを行う)

2.【3年間教育指定診療所所属】
所属は教育指定診療所とする。活動拠点はローテート研修先にかかわらず1カ所の教育指定診療所とし、家庭医のメンターをもつ。なお、プログラム管理は、医療福祉生協連 家庭医療学開発センターが行い、プログラム管理委員会を関連科の代表者で構成することにより、多くの法人にまたがった診療所基盤型のレジデンシーの構築を可能にしている。

3.【質の高い形成的評価と総括的評価】
日本家庭医療学会に準拠した研修目標に医療生協独自の研修目標を勘案した23領域におけるエントリーにより構築されたポートフォリオによる総括評価を行う。またこのポートフォリオ作成のモニタリングとサポートを定期的に実施する。 家庭医療専門医は広範囲の健康問題に関し網羅的な知識を必要とするため、シニア1、2学年終了時点でのMEQ(Modified Essay Question)を中心としたITE(In training Examination)を行う。 レジデンシー修了後、日本プライマリ・ケア連合学会専門医認定試験を受験する。

4.【ミニ・フェローシップ】
主としてシニア3年目でミニ・フェローシップ(通年的エレクティブ、週1単位)を選択できる。医学教育、行動科学、皮膚科、整形外科等

 指導体制に関する特長 

1.【メンタリングとサポートシステム】
管理システムから独立したメンタリングによるサポート体制を家庭医療学開発センターが保障する。

2.【多彩な外部ファカルティー】
医療福祉生協連家庭医療学開発センター(CFMD)が蓄積している外部のアドバイザーとのネットワークを活用する。臨床疫学、EBM、医学教育、生命統計学、医療政策、医療経済のスペシャリストに指導医陣に加わっていただくことにより、より質の高い研修を可能にしている。

PRポイント他

指導医からのメッセージ

“やりたい”が出来るように、“やりたい”に出会えるようにサポート

健生病院総合診療科 科長

宮原 圭佑 氏(弘前大学卒業)

 総合診療科の特徴は「3診る(誰でも・何でも見る、家族や生活背景も診る、地域も診る)」だと思います。また、総合診療の役割は、活動フィールドにより異なります。例えば、専門家が多くある病院では専門家に繋ぐことができますが、専門科が少ない病院ではそのフィールドの特徴(病院過疎地、都会、田舎)に合わせた総合診療の役割を果たす必要があります。当院には、何でもやる、何でもできる、やりたいことをやれる環境があります。総合診療をやりたい方、やりたいことがたくさんある方、やりたいことが決まっていない方、皆さん大歓迎です。当プログラムでは皆さんの“やりたい”ができるように、“やりたい”に出合えるように、サポートします。