教育資料

地域基盤型/指向性医学教育カリキュラム構築の戦略

Introduction 地域基盤型/指向性医学教育(Community based/oriented medical education、以下COME)とは、地域に関連した健康問題を基盤にして構築されたカリキュラムにもとづいておこなわれる。COMEは、問題基盤型 学習、学習者中心の教育と並んで、世界の多くの医学部カリキュラム改革のキーワードの一つである。この章では、COMEの基本的な理念とカリ... ... 【詳細を見る

地域医療研修を指導するためのTips

はじめに 新臨床研修制度第1期生が研修を修了してから、約7年が経過した。コア・カリキュラムとしての地域保健医療研修に関しては、見学中心のプログラムは不評で あり 、積極的に診療や、チーム活動に参加するプログラムは好評のようである。これは成人教育原理からすれば当然のことであろう。 この論考では、診療所を中心とした研修において、よく耳にする指導上の疑問を取り上げ、アドバイスを試みてみる。さらに地域... ... 【詳細を見る

研修医のサポートシステムとメンタリング:The Basics

はじめに 研修医を育てるということは、指導医が知識や技術を伝達することだけでは不十分である。 医師のパフォーマンスを規定する因子として以下の3つを意識しておきたい。その医師に十分な知識や技術があってもそれだけでよい仕事ができるわけではない。 医師のパフォーマンスの規定要因 コンピテンシー、すなわち専門職としての知識・技術・態度 職場の環境や仕事のシステム・制度 研修医であれば教育... ... 【詳細を見る

家庭医のKeep Up to Dateの方法論〜家庭医の生涯学習に必要な視点〜

はじめに 家庭医はどうやって臨床能力を維持発展させ、自分自身をアップデートしていけばいいのか? この問題については、様々な取り組みがむろんあるが、従来は基本的に各科専門医の生涯学習とまったく同様な方法論に基づいて行われてきたといっていい。そ れは日本においては、優秀な医師になる方法というのがきわめてシンプルな方法、すなわち「たくさん患者をみて、同じ疾患をなんども経験し、手技を繰り返し おこなう... ... 【詳細を見る

GRIPEモデルに基づく慢性疾患外来診療フィードバック

安定した高血圧症や、安定した脳卒中後遺症、安定したAFなどの外来診療にかんしては、レジデントも指導医もつい流しがちになりますが、 家庭医療におけるその重要性はいうまでもありません。いわゆるフィードバックスキル(5つのマイクロスキルなど)はどちらかというと急性期外来やERなど で有効で、症状のかわらない慢性疾患では適切でない場合がおおいです。このGRIPEモデルの枠組みは、こうした安定した慢性疾患外... ... 【詳細を見る

卒後研修指導医あるいは家庭医療指導医のための臨床能力の評価入門

はじめに 教育者、指導医、管理者は学習者、研修医を様々な理由で評価する必要に迫られる。たとえば、この研修医の当直をひとり立ちさせていいのか?外来をほぼスー パーバイズなしで、やらせていいのか?自分の施設でひきつづき医師として働いてもらうのか?など、成長過程にある医師にたいして、様々な判断が必要にな る。臨床研修の目標に到達しているのか?していないならそれはなぜか?目標に到達させるために、特別に何... ... 【詳細を見る

大都市におけるプライマリ・ケア担当医としての総合診療医の課題

プライマリ・ケアとしての総合診療とは 主 として診療所を拠点として地域基盤型のプライマリ・ケアを担当する総合診療医は、日本以外の国では、general practitioner(GP)あるいはfamily doctor(家庭医)と呼ばれている。GP/家庭医の役割に関しては、個々の国の体制やヘルスケアシステムを超えて、ほぼ統一した見解が以下のように存在する。 診療所における非選択的なプライ... ... 【詳細を見る