PBRN

プライマリ・ケア現場に根ざした臨床研究を行う医療生協診療所ネットワーク
CFMD-PBRN
Centre for Family Medicine Development - Practice-Based Research Network

AHRQに認証されました。

CFMD-PBRNがAHRQ(Agency for Healthcare Research and Quality;アメリカ合衆国保健福祉省の一部局である医療研究品質庁)にInternational PBRNとして認証されました。

AHRQ承認

設立のねらい

Practice-based researchという用語について、決まった定義があるわけではありませんが、ここでは、「診療所における現場の中で得られた仮説や疑問に対して、その現場で解明する研究」としておきます。皆さんは、日々の業務の中で「この患者さんに○○が生じるのはなぜなんだろう?」「自分が普段やっていることは効果があるのだろうか?」など、様々な疑問が生じるのではないでしょうか?そして、それらの疑問を研究・解決し、形にしていくことができたら・・と考えたことがあるのではないでしょうか?もしそんなことができたら、以下のような良いことが起こると思います。まず、個々の診療所の現場では、

  1. 日常業務と研究が一体化し、日常業務の質の向上を図ることができる。
  2. 自分達が本当に知りたいことがテーマなので、モチベーションが維持できる。
  3. 自分達の研究を世間にひろく伝えることで新しい出会いが生まれる。
  4. 継続的かつ有効な生涯学習の機会を持つことができる。
  5. 地域の健康問題の解決につなげる地域参加型の研究ならば、研究を通じて地域との結びつきがいっそう強くなる。このことは経営的な強みにもつながります。

また、医療生協という組織に関しては、

  1. 医療生協の医療の質の向上、診療の質の標準化が可能となる。
  2. リサーチネットワークの研究成果の公表により、医療生協の社会的価値を向上させることが可能となる。
  3. といった利点が予想されます。

CFMD-PBRNは、東京とその近県の医療生協等の診療所群でグループを形成し、現場の問題意識に応じた臨床研究をグループで力をあわせて計画・実行することをめざしています。そして、そのために協同で学びあい、成果を外の世界に発信することを目的としています。
現在は在宅患者の前向きコホート研究である「EMPOWER-Japan Study(Elderly Mortality Patients Observed Within the Existing Residence)」を進めています。その他、チームで取り組める研究であれば、看護領域の研究、医療者教育の研究などにも取り組む予定です。

参加資格等

医療生協の診療所あるいは、診療所ベースの臨床研究に熱意のある診療所(診療所単位での参加となります)。
各診療所でレギュラーに参加していただけるPBRNリーダーを一人決めていただきます。
会費月額 10,000円(各診療所負担)

定期行事

約2ヶ月に一度、学習会・カンファレンスを開催します。

ヴァーチャル・コミュニティ

CFMD-PBRNのWeb上のコミュニティを作成し、学習資料の共有や日常的な交流およびディスカッションの場を設定します。

研究計画と実施方法(予定)

  • 原則的に1年間に1~2テーマに関する研究を開始することをめざします。家庭医療学研究、診療所看護研究、いずれも可能。
  • どの研究テーマをPBRNとして採用するかについては、提出された研究計画書をもとに、メンバー全体の協議で決定します。
  • 研究責任者は採用された研究計画書の主たる作成者となります。

研究費

医療部会、その他団体、学会の研究助成金の獲得を目指します。会費収入のうち一定の割合を研究費とします。

運営体制

  • CFMD-PBRN 運営委員長 渡邉隆将(CFMD)
  • アドバイザー 松島雅人(東京慈恵会医科大学臨床疫学研究室)
  • アドバイザー 藤沼康樹(CFMD)