レジデンシー 山陰

出雲市民病院を中心とする日本プライマリ・ケア連合学会認定「出雲家庭医療学センター家庭医療後期研修プログラムver2.0基準認定」をベースに、鳥取生協病院、わかさ診療所、弓ヶ浜診療所、松江生協病院などを研修協力病院に加え、「医療生協家庭医療学レジデンシー・山陰」を立ち上げ、2014年4月に日本プライマリ・ケア連合学会のver2.0基準認定を受けた。

専門研修の目標

  1. 山陰の診療所において、非選択的な外来医療、在宅診療、保健予防活動、地域包括的ケア(多職種連携)をおこなえる家庭医療専門医に必要な能力を獲得する
    (診療所、病院でのOJT(On-the-Job Training)、指導医のフィードバック、ポートフォリオの作成、レジデントデイへの参加、研修終了後専門医試験の受験)

  2. 指導医として学習者中心の臨床教育を実施できるようになる
    (指導医講習会への参加、病院、診療所での初期研修医、学生指導の実践、ポートフォリオの作成)

  3. 研究者として臨床疫学、行動科学、地域指向性プライマリケアに関する研究や実践の基礎的能力をもち、地域の健康問題に対して科学的な視点でアプローチできる
    (学会参加、学会発表を推奨支援。3年目でリサーチを行う(研究計画書を作成し、実施発表する))
  4. 世界標準的な知識を常にアップデートし自己決定型学習者として生涯学習ができるようになる
    (病院診療所でのOJT、EBMによる問題解決に関したポートフォリオの作成、)
  5. 多職種連携の臨床実践の中でチームワークの調整、リーダーシップが発揮できるようになる
    (病院診療所でのOJT、多職種参加のカンファレンスへの参加、多職種からの定期的なフィードバ ック)
  6. 医療生協の意義、使命を理解し、地域の住民との協同をすすめ経済的、社会的困難な住民の生活を支援できるようになる
    (学習会への参加、診療所でのOJT、ポートフォリオの作成、医療生協班会への参加(住民への健康教育の実施))

専門研修の評価方法

  1. 外来研修で受け持った患者は、後期研修1年目は初診患者の全例、2・3年目は研修医自身と指導医がピックアップした症例をフィードバックする。
  2. 各科研修では事前のニーズ評価を行い、3ケ月以上の研修期間は中間と終了時の評価を行う。
  3. 診療所ではレジデントデイとして看護師、事務、ケアマネージャーが参加した多職種参加の振り返りを月1回行う。
  4. 後期研修委員会、指導医会の評価を経てプログラム責任者会議で最終的な評価を行いその評価に責任を持つ。

専門研修の期間と内容

期間(モデルとなるローテーション例)

1年目 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
内科研修
鳥取生協病院/松江生協病院
小児科研修
鳥取生協病院/
松江生協病院
救急研修
島根県立中央病院
週1回診療所へワンデイバック
2年目 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
選択研修(精神科、産婦人科、整形外科、緩和ケア科、リハビリ科など自由に選択可能) 総合診療専門研修Ⅱ
鳥取生協病院/出雲市民病院
内科研修・総合診療専門研修Ⅱも可能
週1回診療所へワンデイバック
3年目 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
総合診療専門研修Ⅰ
わかさ生協診療所/弓ヶ浜診療所/大曲診療所
プログラムの全体構成(月単位の換算による)
総合診療専門研修 総合診療専門研修Ⅰ 総合診療専門研修Ⅱ
( 12 )カ月 ( 6 )カ月
領域別研修 内科 小児科 救急科 その他
( 6 )カ月 ( 3 )カ月 ( 3 )カ月 ( 6 )カ月
  • (救急科):島根県立中央病院(必修:3か月)
  • (総合診療専門研修Ⅱ):鳥取生協病院、出雲市民病院(必修:6か月)
  • (総合診療専門研修Ⅰ):わかさ生協診療所、弓ヶ浜診療所、大曲診療所(必修:12か月)
  • (内科):鳥取生協病院、松江生協病院(必修:6か月)
  • (小児科):鳥取生協病院、松江生協病院
  • (領域別その他):鳥取生協病院(一般外科・精神科医/心療内科、リハビリテーション科、緩和ケア科、脳神経外科) 松江生協病院(一般外科・整形外科・リハビリテーション科・産婦人科) 斐川生協病院(眼科)

内容

総合診療専門研修Ⅰはわかさ診療所・弓ヶ浜診療所・大曲診療所にて行う。非選択的な外来診療、在宅診療、および地域包括ケアの研修を行う。コミュニティにより近い診療所での研修は、特に家族志向型プライマリ・ケアを学ぶには格好のフィールドと考えている。
総合診療専門研修Ⅱは鳥取生協病院・出雲市民病院にて行う。臓器別研修ではない急性期・亜急性期・慢性期にわたる多彩な疾患・健康問題に対応できる知識・技術を習得することを目標とする。小規模病院の診療では、一般的な医学的ケアに留まらず、患者を取り巻く様々な背景に基づく多種多様な問題が持ち込まれるため、通常のケースカンファレンスに加え、 院内外の様々なスタッフや家族を交えたケアカンファレンスも開催し、これらの問題に対応する能力を養う。
内科研修は鳥取生協病院・松江生協病院にて行う。病棟では主治医として主に内科疾患の急性期患者の診療を幅広く経験する。
救急科研修は島根県立中央病院にて行う。救急科専門医指定施設において外科系・小児を含む全科の主に軽傷から中等症救急疾患の診療を経験する。
小児科研修はせいきょう子どもクリニック(鳥取生協病院)・ふれあい診療所(松江生協病院)にて行う。外来では指導医の下で初診を数多く経験し、小児特有の疾患を含む日常的によく遭遇する症例や疾患の対応を経験する。救急診療では指導医の下で積極的に救急外来を担当し、軽傷・1次救急を中心に経験する。病棟では日常的によく遭遇する疾患の入院診療を担当し、外来・救急から入院に至る流れと基本的な入院ケアを学ぶ。
領域別研修においてはニーズに沿った形で2ヶ月~3ヶ月のブロック研修を予定している。また、内科研修・小児科研修・救急研修時には週1回診療所へのワンデイバックを予定している。

専門医研修病院群の構成

(救急科):島根県立中央病院(必修:3か月)
(総合診療専門研修Ⅱ):鳥取生協病院、出雲市民病院(必修:6か月)
(総合診療専門研修Ⅰ):わかさ生協診療所、弓ヶ浜診療所、大曲診療所(必修:12か月)
(内科):鳥取生協病院、松江生協病院(必修:6か月)
(小児科):せいきょう子どもクリニック(鳥取生協病院)、ふれあい診療所(松江生協病院)
(領域別その他):鳥取生協病院(一般外科・精神科医/心療内科、リハビリテーション科、
緩和ケア科、脳神経外科)
松江生協病院(一般外科・整形外科・リハビリテーション科・産婦人科)
斐川生協病院(眼科)

専門研修の実施に充てる人的・物的資源

  • 医療生協家庭医療学レジデンシー東京・東海・近畿・瀬戸内等のフェローシップやリサーチネットワークなどCFMDの諸活動との連携をする。
  • 家庭医療(総合診療)、医学教育分野の経験豊かな先生方を招聘し、レジデント指導・研修アドバイスを行う。

診療実績

  • 年間入院患者数 内科:587人、整形外科:480人、透析:87人
  • 年間新外来患者数 内科:1,621人、整形外科:1,019人、透析:17人
  • 1日平均外来患者数 内科:69.9人、整形外科:45.3人、透析:44.9人
  • 救急医療実績 前年度件数 1,271人
  • 救急車取扱件数 151件

専門研修施設としての適性

日本プライマリ・ケア連合学会認定プログラムver2.0基準認定

専門医研修プログラムに対する自己評価方法

指導医集団での省察

専門研修プログラムの管理運営

事務局を設置し、指導医と研修医と定期的な話し合いの場を持つ。また、医療生協家庭医療学レジデンシー東京・東海・近畿・瀬戸内等と連携して詳細など詰めていく。

専攻医の採用と終了

  • 募集定員:4名(1年あたり)
  • 募集方法:研修申込書、履歴書またはポートフォリオ、医師免許証初期研修終了(見込)証明書
  • 選考方法:提出書類、面接試験により審査する。
  • 修了認定:3年間の研修終了後、研修目標に達したと判断された場合に修了証が交付される。